小林司法書士事務所 | 八王子市:八王子市にある司法書士事務所です。多重債務問題をはじめ、登記業務、成年後見業務など幅広く対応いたしております。

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「小規模個人再生」

昨日、東京司法書士会で「個人再生」に関する研修がありました。主に個人再生の申立方法についての研修でした。

債務を整理するためのメニューとしては、ご存じの通り、任意整理、自己破産があります。任意整理は債務を分割して返済していく解決方法です。自己破産は裁判所に申し立てて負債をすべて免除してもらう解決方法です。
これ以外に、個人再生というメニューがあります。これは、債務の一部をカットし、残りの債務を分割して支払っていく解決方法です。

私の事務所の債務整理案件では、個人再生を選択したことはあまりありませんでした。というのも、任意整理つまり分割返済で解決できないのであれば、通常、残債務を支払っていける程の余裕のある人があまりいないのが現状だったからです。負債を一部カットしても負債が残る解決方法よりも、自己破産ということで負債を全部なくすということが本人にとって真の意味での生活改善につながると考えるからです。一部をカットしても本人が将来支払える保証はありません。本人が病気をするかもしれません。失業してしまうかもしれません。

そんな理由で、任意整理が出来ない時は、積極的に自己破産を選択してきました。

しかし、「どうしても自己破産はしたくない」という事情のある人もいます。そのような時に要件をよく検討した上「個人再生」の選択を考えます。

メリットとしては、大幅に元本をカットできることにあります。特に負債が大きい方はカット幅も大きくなるといえます。
デメリットとしては、申立から分割返済をはじめるまでに半年程度の長期間の時間を要することや、分割弁済期間が原則3年であることから、すべて解決するまで非常に時間がかかることがあげられます。

受託後、支払を開始するまで1年以上かかってしまうケースも多く、利益追求ではなく依頼者の生活再建にじっくり向き合わなくてはならないので、我々司法書士としても仕事の手離れが遅くなることは否めない事実です。
 

「遺産分割による贈与」の登記

子のないAさんが死亡しました。Aさんには配偶者のBさんと、Aさんの実母Cさんがいました。相続人はBさんとCさんになります。

BさんはAさんとの思い出をたくさん遺しておきたいと考えていましたので、Aさんの遺した財産すべてを1人で相続したいと考えていました。しかしBさんが1人で財産を承継するとCさんの相続分がなくなってしまいます。ここで実母Cさんが相続による権利を全部放棄することも可能ですが、それでは余りにもCに不公平になる場合があります。案件の置かれた状況などにもよりますが、今回は諸般の事情によりCさんにも何らかの財産を相続させることになりましたが、Aさんの相続財産は、現在Bさんも居住している不動産しかなく、Aさんはまとまったお金も遺していなかったので、実母に何の財産をどうやって与えようかと悩みました。

そこで考えました。

Bさんは、Cさんの息子Dさん(DはAの弟)と、それぞれ2分の1づつ、ある別の土地を共同所有していました。この土地の持分2分の1をBさんがCさんに譲渡することにしました。こうすることで後々Cさんが死亡した後、Dさんがその土地持分をCさんから相続すればDさんが単独所有者になり土地を1人で利用することができるようになります。

つまり「BさんがAさんの財産を全て相続する遺産分割協議をする代わりに、Bさんが現在持っている別の土地持分2分の1をCさんに譲渡して遺産分割協議を完成させる」という遺産分割協議を成立させました。このような協議で不動産を譲渡する行為は「遺産分割による贈与」というもので、法務局に登記を申請する際、登記原因という項目に「遺産分割による贈与」と書いて出します。

それにしても、こんな登記、司法書士試験の受験勉強でやっただけでした。今まで実務をやっていて出したこともありませんでした。今回は何か手がないかとやってみました。何とか登記を申請し完了できました。

ちょっと変わった登記申請でした。ちなみに電子申請で出しました。
 

定期面談

私の事務所で債務整理を受託すると、事務所の方針として概ね1ヶ月に1度、依頼者の方に事務所にご来所いただいた上で面談をさせていただきます。面談の際、依頼者の個別の進捗状況を説明するのはもちろんのこと、今後の生活を含めた全般的な話し合いを行っています。これは私が問いつめるような厳しい面談ではありません。本当の意味での話し合いの場を設けています。例えば、毎月の支出が多いのであればどうしたら良いかを一緒に考えたり、支出の部分でカットすべきものを考えたりすることもあります。

依頼者の方の一般的な傾向としては、収入以上の支出をしているということが言えます。いくらカードを使って買えるといっても、それをカバーする程度の収入の見込みがなければ、任意整理や自己破産、個人再生が待っています。

収入増を見込めないのであれば支出を考え直さなければいけません。案件によってですが、少しでも意識を変える気持ちを持ってもらいたいと思っています。あたりまえのことかもしれませんが、1人で実践するには難しいと思います。