本年を振り返って、来年への展望

振り返って見ると、本年もさまざまな仕事を行わせていただきました。出張による案件処理、民事裁判、内容証明、不動産登記、商業登記、成年後見、債務整理(下火にはなりつつありますが)、公正証書遺言作成支援などなどでした。

同じ類型の仕事が続くときは本当に続きます。成年後見案件では、不動産売却など数件の課題が重なって生じました。かなり重たいものもありました。また、筆数の多い不動産登記も続きました。長期間に及ぶ「積み上げる」ような仕事もありました。商業登記も重なりました。

さて、昨年から感じていることとして、民事裁判に関する相談が若干多くなってきていることを実感します。事務所運営上での風向きということで、当事務所だけの話なのかもしれませんが・・・。

司法書士は、訴額(争いとなっている金額)140万円までの一般民事事件であれば、訴訟外での和解交渉ができます。また、簡易裁判所での訴訟代理人にもなることができます。

今までも、少額軽微な民事紛争について、時折、相談を受け、裁判上、裁判外で解決してきました。しかし、最近、相談事案として、何となく顕著になってきた印象があります。

常日頃、ちょっとした金銭の貸し借りでお金が返ってこない、賃借人が家賃を支払わない、など、トラブルだけに他人に相談しづらい問題を抱えた方が多いということなのでしょう。

しかし、たとえば、金5万円の貸金回収という例を考えると、民事裁判をすれば、裁判所に支払う収入印紙や郵便切手の実費だけで6000円弱かかってしまい、そのうえ、専門家への手数料を控除すると、回収後、依頼者の手元に残る金額がほとんどなくなってしまいます。これらいわゆる費用倒れの問題があります。これら費用の問題が最大の壁になってしまいます。ここをどう解決するかが一つの課題なのでしょう。
課題があるにせよ。今後もこれら身近な相談を受け、何らかの着地点に導く活動をしていく必要を感じています。

さらに、本年は家族(民事)信託の勉強に取り組んでみました。新しい職務分野の登場もあり、変わりゆく社会のニーズ変化に対応するため、新たな研修受講と取組みが重要になってくると思われます。

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