実例8(任意整理)

自己破産 男性Hさんの状況

40代男性。都心に事務所を構える会社経営者。資金を消費者金融、信販会社から借り入れて事務所を開設した。また、経営上ちょっと出費が必要な際にも利用していた。合計10社と取引していた。取引歴は5年程度と浅い。負債総額は190万円。

自己破産 受任そして借金問題解決へ

<初回相談で>

男性Dさんからの相談ではなく、奥さんからの相談を受けた。「もはや家計が回らないのでどうしたらいいか?相談にのってください。」と相談を受けた。本案件は、業者との取引年数も短く「過払金」が生じる見込みがなかった。解決方法をじっくり考えた。

 

<解決方法>

非常に熟考した問題であった。今まで任意整理といえば債権調査→過払金回収→負債返済→整理完了というパターンで概ね解決できる事例が多かったが、本件は違う解決方法が必要となった。なお、債権調査をしたところ負債総額は190万円。負債はほとんど縮まらなかった。
財産状況を詳細に聞き取ったところ、「保険金の解約返戻金」があった点に着目した。即座に、保険会社から解約返戻金がいくら戻ってくるかにつき確認してもらったところ、90万円近いということが判明した。
そこで、この90万円を4社90万円の負債返済に充ててもらい、残り3社100万円を3ヶ月で分割返済するという方法を提案した。

 

<債務整理に向けた提案>

そして生活状況の改善に取り組んだ。今都心で運営している事務所経費がどれぐらいかかるかを一緒に検討した。すると事務所を維持していく費用が非常に大きいことが判明した。そこで都心の事務所を自宅に移転してもらうことを提案させていただいた。当初、Dさんは、事務所を辞めて会社に勤務することも検討していたようであるが、年齢もあり、就職活動は困難を極めると予想されたので、事務所の経営を継続することを選択した。

 

<その後の生活>

事務所を自宅にすることで大幅な経費節約につながった。任意整理による100万円の分割返済も現在の収入を考えると余裕の金額であった。取引先等関係者からの協力もあり仕事を継続していられることができている。今までいかに巨額な事務所費用を負担してきたかということであろうが、本人の英断もあろうかと思う。今は、自宅で仕事に専念する傍ら、お子さんとのふれ合いも大切にできている。

 

<事務所からのコメント>

このような解決方法もありました。生活の転換です。今の出費は収入の範囲内で可能な金額ですか?無理はないかを考えましょう。

 

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